高校から中高一貫校に入った 東大生のブログ

高校から首都圏某中高一貫校に入学し、部活に励みながら現役で東大に入学した過程を紹介していきます。

塾に通うかどうか 高校受験編

 こんにちは。今日は、高校受験をする際に、塾に通う必要があるのかどうかについて説明していきます。

まず、前回と同様に、結論から言ってしまうと、塾は不可欠です。

どうして不可欠なのでしょうか。

これも結論から言うと、塾が持っている、過去のデータが欲しいからなんです。

詳しく説明していきます。

高校受験というのは、多くの場合、情報戦になります。高校受験では、過去問が一番あてになるので、過去問に関するデータを持っている人のほうが圧倒的に有利なのです。毎年大論述が出るとわかっていて受験会場に来る場合と、試験スタートと同時にその事実を知った場合では気の持ちようが大きく変わるはずです。

一方で、書店に売られている過去問書は多くても5年程度分しか載っていないことが多く、また、その巻末の過去問分析も甘いものが多いです。一度大手塾に面談に行って、過去問傾向について話を伺ってみるべきです。大手塾は分析に分析を重ねて他塾と競い合っているため、かなり詳細なデータを提供してもらえるはずです。また、前回の中学受験でも言いましたが、塾に通うことで得られるモチベーションの維持というのもかなり大きいです。いくら中学生といえど孤独に受験という大敵に立ち向かうことは、少々キツいものがあります。みんな勉強しているから僕も勉強する、それでいいのです。

また、塾に通う時期ですが、高校受験の場合は、早ければ早いほどいいです今すぐにでも資料請求するべきです。理由は、中学受験と違って、高校受験では内容が多いため、中学一年生レベルの問題も受験で出題されることが多く、中学一年生段階で少しでもつまづいていると、受験時には大きなダメージとなるからです。塾は中学一年生に対しても受験知識をおしみなく提供するため、そうした早い時期に塾にいないで、そうした情報の恩恵を得られないのは損です。次の夏季講習からでもぜひ通いましょう。

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塾に通うかどうか 中学受験編

今日からは、受験をするにあたって塾に通うべきか否か、また通うとしたらいつからがいいのか、そのあたりについて考えていきます。まず初回の今日は中学受験編です。

中学受験をするにあたって、まず先に僕の持論を言わせていただくと、絶対に通うべきです。さらに。いつから通うべきかというと、小学校4年の夏~小学校5年春までの間、です。小学校4年生の夏季講習から、2学期から、冬期講習から、3学期から、春期講習から、そのどれかでしょう。本気で受験を考えるとすれば。実際その時期に塾に入れないのは、親が受験させるどうかで悩んでいて、結局結論を出せずにぐだぐだになってしまっているケースが多いのです。そんなの、子供にとっては甚だ迷惑な話ですよね。

まず、中学受験をするのに塾が必要なのはわかると思います。小学生のうちから自分のペースで勉強をすすめられる子なんてまずいませんし、親がペースをつくってやるにも限界があると思います。さらに、塾にいくことは彼らにとってモチベーションにつながるのです。○○くんがいくから僕も塾にいこう、とか○○ちゃんも休まずに行っているんだから私も頑張ろう、などといった具合です。正直言って、塾なしで中学受験を突破するのは不可能だといえます。中学受験では、並の小学生には耐えきれないほどの勉強量を課されますから、相当な忍耐力が必要です。よくテレビなんかで鉢巻きをまいて勉強合宿に励む小学生の姿をニュースで見かけると思います。あんなイメージです。小学6年生ともなると、1日12時間くらいは勉強することになりますが、そんなの自宅でやるのは100%無理です。

また、通信教育も、はっきり言って小学生には無理です。塾に行って、みんながいる環境だからこそ頑張れるのです。

しかし、女の子の場合には別かもしれません。一般的に、小学校高学年では女の子のほうが精神年齢的にも男の子よりも総じて高いので、通信教育で慶應中等部に受かってしまった女の子なんてのも聞いたことがあります。子供の様子を見て判断してあげましょう。うちの子は集団授業にはついていけないから、という保護者の方をよく見かけますが、だったら少人数制の教室に行けばいいのです。やりようはいくらでもあります。今一度立ち止まって考え直してみてください。

さて、上で小学校4年の夏~小学校5年春までの間に塾に通い始めさせるのが最適と書きましたが、その理由について説明しましょう。

まず、小学校4年生夏以前から塾に通う子供がいますが、はっきり言って無駄です。小学校4年生以前の塾のカリキュラムはあまりしっかりしたものではなく、塾側としても理科実験教室などを開いてごまかしているのが現状です。小学校4年生以前から塾に通わせるのは、私から言わせていただくと、過保護です。外で思う存分遊ばせてあげたほうが、のちのち伸びることになると思います。どうしても勉強させたければ、公文に通わせることをおすすめします。計算力読解力の向上が見込めて、ここで身に着けるテクニックは大学受験まで使えます。私個人的には公文は絶対に通わせるべきだと考えています。

都道府県を覚えたりといった、受験に直結する分野が出てくるのは小学校5年生からです。では小学校5年生から通わせればいいじゃないか、という方もいるかもしれません。違うんです。それでは遅いんです。塾には塾のペースというものがあります。それは塾によって異なります。猛烈な予習宿題が課されるところや、毎週のテストが過激なところなど、それは塾によって違いますが、そうした塾に雰囲気をつかむのに少なくとも半年は必要なのです。半年間そうして準備をしてから5年生になって、本格的に受験勉強に突入するのが一番効率がいいです。

ここまで説明すれば小学校5年生以降に入塾するのは遅いということがわかると思います。もう受験カリキュラムに突入してしまうので、手遅れになりかねません。中学受験の内容というのは往々にして小学校の授業で習う内容とはかけ離れているので、塾に通うのが遅れてしまうのは、致命傷となります。

私の理想のプランはこれです。

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  • ~小学校2年生             外で目いっぱい遊ぶ
  • 小学校2年生夏~小学校3年生頃  公文式を始める
  • 小学校4年生夏~小学校5年春   公文式をやめる、と同時に夏季講習から大手塾に入塾

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ぜひこれを参考にしてこれから始まる夏季講習申込み、考えてみてください。

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公立中学校という選択肢2

今回は前回に引き続いて、私が公立中学校に進学することをおすすめする理由について説明していきます。

私は、ぜひ、子供には公立中学校を経験させてみるべきだと思います。もしそれで本当に環境が合わなければ、私立中学校に編入するという手もありますから。中学生のうちにいろいろな経験を積んでこなかった生徒は往々にして、就活でも不利です。公立中学校という荒波にもまれて過ごす3年間はきっとその後の70年間の人生に大いに好影響を与えるはずです。

中学受験をさせようか、それとも高校受験にさせようか悩んでいるあなた、私立中学校に受かったけれど納得のいかない結果に終わったあなた、公立中学校に進学するという選択肢についてもう一度検討してみてください

きっと公立中学校はあなたの人生を豊かなものにしてくれるでしょう。

また、公立中学校の中でも、居住地によらずに選べる学校もあるみたいなので、それについて少し。

東京の場合、23区のうち、19区が中学校で「生徒・保護者による学校自由選択制」を実施しています。これらの区に居住すると、区内の中学が自由に選べます。実際に、中央区銀座中学校や、千代田区麹町中学校は、校風もおだやかで安定した人気があります。しかし、多くの希望者が集中した場合は、抽選となり、その学校に入れないこともあるので注意してください。

詳しくは各自治体に問い合わせてみてください。

公立中学校という選択肢1

中学受験で私立中学に進学するか公立中学に進学するか悩まれている方、大勢いると思います。今回は、その中でも公立中学校に進学するという選択肢について、説明していきます。

公立中学校と一口いっても、内容は様々です。東京23区内の場合、以下の3つの選択肢があります。

区立中学校:住んでいる住所によって決まっている一般的な区立の中学校。

都立中学校:都立高校に下に中高一貫6年間教育を取り入れるためにできた都立の中学校。中学から高校への内部進学時には、入試はありません。しかし、高校への外部進学には、高校入試を経て、高校1年生から入学することは可能です。

中等教育学校(都立・区立):これまでの中学・高校の課程をまとめた6年制の新しいタイプの学校。一般的に、中学1年生に相当する学年でのみ入学できます。1年生に始まり、高校3年生相当の6年生で修了します。

今回は上の①の一般的な区立中学校について説明します。(中学受験をしない子供の大多数が進学するタイプの中学校)

私は中学1年冬時の転勤によって、2つの公立中学校に在籍しました。一方は市内でも有数の優秀な中学校で、もう一方は区内でも有数のおバカ中学校でした。

公立中学校には2つのタイプの生徒が入学してきます。中学受験を経験した生徒と経験してこなかった生徒です。当然、中学校入学時から中学受験経験組は優秀で、優秀ゆえに先生からも信頼され、生徒会長など重要な役職に就くのも中学受験経験組でした。

当然ですが、中学受験経験組のなかでも、中学入学後も塾に通って真面目に勉強した人たちは好成績を収め続け、一方で学内の授業やテストの余裕っぷりに甘えて、学業をおろそかにした生徒は当然成績が落ちていき、高校受験時には、一生懸命頑張った中学受験非経験組に負けてしまいます。

公立中学校では中学受験経験組は圧倒的に優秀なので、常に学内順位1位をとり続けますが、それに甘えてはいけないということです。将来を見据えて、高校で優秀な進学校に進学しようと思ったら、遅くとも中学2年夏までには塾に通う必要があります。

優秀な公立中学校では、そうした志の高い生徒も多く、刺激されて、勉強するものですが、おバカ中学校では、そうはいきません。当然悪い遊びに誘ってくる仲間もいます。

中学受験経験組で中学校でも頑張った人>>>>>>>>中学受験非経験組中学受験経験組のなかでも中学校で頑張らなかったひと

しかし、私はそうしたおバカな公立中学校にぜひ通ってみて、いろいろな家庭環境の友達と遊ぶことで、人間的に成長してほしいとおもうのです。中学生は、補導されたり逮捕されなければ、目いっぱい悪い遊びをしてみるべきだと思います。そうしたほうが、世の中の仕組み、社会構造を理解するのに手っ取り早いですし、何よりも物事を俯瞰的にとらえる広い視野というものを手に入れることができるようになります。私立中学校では、最悪退学も待ち構えているため、大幅にハメを外すことができなく、型にはまった、おとなしくて面白くない人間になってしまします。高校に進学した時に私が第一に感じたのはそれでした。彼ら中高一貫生は、幼稚だし、我々が中学1年生で経験するようなことをまだ知らない、ということがたくさんあります。前章で紹介した、ライターをつけられない高校2年生もその一つでしょう。(中高一貫の実情)

また、中学校で思う存分悪い遊びをするメリットはほかにもあります。中学生のうちに、そうしたいろいろな経験を積んでおかないで大人になって、悪い遊びに興味を持って、落ちぶれていく人が大勢いるということです。オウム真理教の幹部は皆東大をはじめとする一流校出身者だったことは有名ですが、彼らの多くは中高一貫出身者だったことはあまり知られていません。中学生のうちに悪いことをする経験を積まないことで、大人になってその欲を間違った方向に注いでしまったいい例でしょう。

今回は長くなってしまったので、ここまで。

次回は私が親だったら、どうするか。結局どこに進学すればいいのかを解説していきます。

また、ここでは、居住地によって決まる公立の中学校について説明しましたが、最近は生徒・保護者による学校自由選択制をとる公立中学校も多いようです。

そのあたりについても説明していきます。興味を持たれたら、ぜひ次も読んでみてください

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中高一貫の実情2

今回も中高一貫の実情について。どうして私が中高一貫校に中学から入ることをおすすめしないかについて。

内部進学生は、小学校の頃から両親の指導の下、塾に通い、普通の小学生が外で元気に遊びまわっている時間に勉強し続け、入学するときもほぼ同じ学力で区切られ、それも6年間ほぼ同じ面々と生活し、大人になるため、まず総じて人間としての面白味というか度量にかけるところがあると思うのです。私が衝撃的だったのは高校2年生のときに文化祭の打ち上げで花火をしに浜辺にクラスメイトと集まったときのこと。まず、ノリノリでやってきた彼ら内部性は家族以外の人と花火をやったことがなかったのです。高校2年生だというのに。そしてなんと衝撃的なことに誰も百円ライターの着火方法を知らなかったのです。驚きました。高校2年生にもなってライターひとつつけられないなんて。結局その場にいた4人の外部性で交代交代にずっと内部生に火をつけてやる仕事を担当しました。彼らは火を怖がって、私たちがライターの使い方を教えても着火させようともしなかったのです。普段はおちゃらけた感じの彼らの内面を見てしまった気がして、正直なところ私はあの日からというもの内部生を心の底で軽蔑しています。

中学校から私立の進学校に進むのは、人間としての成長を妨げてしまうかもしれないということを十分に理解しておく必要があると思います。

ちなみに、私が親だったら間違いなく自分の子供には公立中学校に進学させ、高校受験させ、進学校に入れます。公立中学校の刺激を味わわずして大人になることは子供のためにならないと思うからです。公立中学校では毎日何かしらのハプニングが起こっていました。午後の授業が始まって早々にロケット花火をしだす奴がいたり、授業中に抜け出してオープンスペースで横になって昼寝をしだす奴がいたり。毎日が面白くて仕方なかったを覚えています。公立中学校のときの友人は20歳前にして子供を持っていたり、トラックの運転手になったりと、世の中では底辺とされる道に進む者も多くいました。でも私は、そんな彼らを間近にして部活をしたり授業を聞いたりしていたおかげで人間的に大きくなれたと思うのです。底辺を知らない頂点も頂点を知らない底辺も、はっきり言って物足りないし、いざというときに弱いです。

公立中学校に進学させて、そうした連中に流されてしまうのは確かに危険ですが、そこで勉強する経験は将来的に不可欠だと思うし、なんといっても意外なことに彼ら公立の連中は頑張って目標に向かって勉強する人に対しては十分に理解を示してくれるような根はやさしい人が多いのです。どうか自分の子供を信頼し、公立中学校に進学させて、荒波にもまれる姿を感じ取ってください。きっと彼らはたくましく成長し、立派な大人になってくれます。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

様々な意見あると思います。どうぞコメント欄まで一言お願いいたします。

中高一貫の実情1

中高一貫校って実際どうなの、という疑問不安を抱かれている方多いと思います。今回は中高一貫の実態や実情について触れていきます。

私がいた某中高一貫高校では、中学からの内部進学が7クラス(1クラス30~40人程度)、高校からの外部進学が2クラス(同程度の規模)の計9クラスで編成されていました。高校1年次は内部進学クラスと外部進学クラスは別々に授業を受け、2年生からは文理に分かれて内部外部ごちゃまぜのクラスになる、というシステムでした。

内部進学組は中高一貫カリキュラムで中学三年間の授業を受けるため、進度が顕著な数学では中学三年終了段階ですでに高校一年の内容まで終わらせている状況でした。

数学は内部進学生はその後高2が終わるまでに高校内容をすべて終わらせ、高3からはすべて演習や復習の授業でした。

我々外部進学生は高校3年の夏までになんとか高校内容を網羅し、残り半年で演習を重ねました。

実際に経験した者として、内部進学と外部進学にはそれぞれ長所短所が散見されました。

内部進学は、中だるみしている中学生の段階から高校の内容を学習していくため、意識高く勉強し続けた人は好成績を収める一方で、まだ高校3年間残っているからと堕落した生活をおくっていた人はひどい目に合っていました。それでも高校に入ってからもハイスピードの授業が続けられてしまうため、堕落してしまった人は、中だるみの時期に落ちこぼれた分の取り返しが利かず、結局浪人する羽目になっていました。(もちろん前者の意識の高い集団は高校に上がっても好成績を収めます)

一方で外部進学は高校3年の夏までに課程を終えるため、中だるみも少なく、ハイスピードと言いつつも意外と授業について言っている人の割合も多かったように思います。外部進学者が少なく、ほとんどが少人数授業で展開していたのも大きく影響したと思います。

欠点としては、なぜかやたらと外部進学の人数が少ないところからもわかるように、我が高校では、外部進学生をあまり重要視していない風潮があり、外部進学生は4か年計画(高校三年間と浪人1年間)と言われることもしばしばでした。そのためか、外部進学生向けの授業は指導の上手い教員が就くことが少なく、理不尽な思いをしました。しかし、その分少人数で、かなり個人個人に合わせた臨機応変な授業ができていて、私にとってはかなり魅力的でした。

したがって高3時の成績はこんな感じになります

内部進学 最上位層 > 外部進学 >>>> 内部進学 堕落層

以上の長所短所を考えてきて、私は中学生から中高一貫校に入るのに向いているのは、中だるみの少ない、真面目で実直に6年間勉強する生徒で、高校から中高一貫校に入るのに向いているのは、中だるみは人間だから多少はするかもしれないけれど3年間しっかりと学習を続けられる生徒なのだと思います。中学から入るほうが条件がシビアなのがわかると思います。

私は中高一貫校に中学から入るのをおすすめしません。

長くなってしまいそうなので、どうして私が中高一貫校に中学から入ることをおすすめしないかは、次回~

偏差値とは何か2

偏差値についてざっくりとした理論については"偏差値とは何か1"でさせていただきましたが、今回は偏差値についてもう少し実践的なお話をさせていただきます。

順位を平均が50の数値に変換したものが偏差値だというふうなことを前回紹介しました。順位と偏差値は近い意味を持っているので、弱点も共通のものを持っています。

順位や偏差値は、テストを受けた人たち(母集団と言います)のレベルに影響されるのです。テストで上から10番だった!といっても、県内トップの進学校の中で10番なのと、その他の学校で10番では全然価値が違いますよね。同じことが偏差値にも言えるのです。

2つの異なるテストの偏差値を比べる時、それぞれのテストを受けた集団の学力がだいたい同じであれば、問題ありません。例えば、同じ人が同じ学校の中で受けたテストであれば、英語と理科の偏差値はほとんど同じ意味を持つし、夏の校内テストと秋の校内テストの偏差値も、同じように比較できます。

2つの集団の学力が異なる場合は、偏差値の価値が違うことに注意しましょう。例えば、自分の学校が県内でも上位の高学力な学校の場合、校内テストでの偏差値は全国テストの偏差値よりも低く出ます。「校内偏差値は55だったけど、全国では60くらい出るんじゃないかな…」と、だいたいの見当をつけながら数値を読んでいく必要があります。

一番多い勘違いとして、中学受験までは偏差値50がやっとだったのに中学校に入学した最初の全国模試では途端に60になった、とか、逆に、今までの模試だったら偏差値70だったのに、進学校に入学したら校内偏差値は50だった、など。落ち込むことはないのです。今まで説明してきてわかった通り、母集団によって偏差値の質は変わりますレベルの高いところから低いところに行けば当然偏差値は上がるし、そのまた逆も然りです

あまり知られていないことですが、実は最上位集団は滅多に偏差値という言葉を使いません。もちろん進学先を選ぶまでもないから使うまでもないというのもあるのでしょうが、実際彼らは、その言葉のほんしつてきな意味を理解しているから、母集団を与えられない状況での偏差値談義がいかに意味のないものかをわかっているのです。また、これも偏差値の特徴として、最上位層と最下位層では数値がはっきりと出ません。毎回75とか80とか言われても、彼らにとっては誤差でしかないわけです。

私が聞いていて一番腹が立つ表現として、その高校の偏差値ってどれくらい?、といったようなものがあります。

ここまで読んだあなたならわかるはずです。これを読んだあなたはこう答えてあげましょう。

『どんな試験のどんな母集団で?』>、と。